2026.05.18

NXJIリサーチ、「国益に資する総理大臣の時間の使い方〜激動する時代の官邸マネジメントのあり方について〜」に関する研究に着手

設立後初の研究テーマとして、総理大臣の時間配分と官邸マネジメントのあり方を検討

一般財団法人ネクストジャパン・イニシアティブ(NXJI)のシンクタンク部門であるNXJIリサーチは、設立後初となる研究テーマとして、「国益に資する総理大臣の時間の使い方 〜激動する時代の官邸マネジメントのあり方について〜」に関する研究に着手します。

本研究は、NXJIリサーチが今後発行を予定している四半期レポート「季報(仮)」の第1号テーマとして位置づけるものです。

NXJIリサーチは、長期最適・全体最適・グローバルな視点に基づく政策研究・提言を通じて、日本の政策立案の質の向上に貢献することを目指しています。今回の研究では、総理大臣の時間の使い方に着目し、国の意思決定を支える官邸マネジメントのあり方についての検討を行います。

問題意識

総理大臣は、国家の帰趨を決する重要事項の決定権者であるとともに、我が国の危機管理の最高責任者です。重要な意思決定を担うリーダーにとって、時間の使い方は大きな意味を持ちます。

たとえば、アマゾンの創業者であるジェフ・ベゾス氏は、午前10時の最初のミーティングで最善の意思決定を行うため、8時間の睡眠を確保したうえで、朝は意図的にゆっくりと過ごすルーティーンを重視しているとされています。もちろん、経営者と政治家を同列に扱うことはできません。しかし、世の中に大きな影響を及ぼす重要な意思決定を担う立場であるという点では、時間の使い方と判断の質との関係は、改めて考えるべき論点です。翻って、日本の総理大臣の日常はどうでしょうか。

総理大臣の日々の時間は、国会対応、各省庁からの政策説明、経済財政諮問会議をはじめとする各種会議への出席、国会議員・地方自治体・民間企業等との面会、首脳外交など、多岐にわたる業務で構成されています。各国議会ウェブサイトによれば、先進国の首相・大統領が国会で発言した日数は、米国が1日、英国が50日、ドイツが13日であるのに対し、日本は72日とされています。また、日本のように、行政府のトップが朝から夕方まで、時には7時間にわたって国会議員の質問に答弁し続ける例は、世界的に見ても極めて稀です。

国会審議に出席する場合、総理大臣は幅広い政策領域に関する質問に備える必要があり、答弁そのものに加え、事前の準備にも膨大な時間を要します。勉強会が未明までかかったり、早朝から始まったりすることも頻繁にあり、総理大臣やその周辺の負担は非常に大きなものとなっています。こうした国会審議への対応に加えて、総理大臣は、各省庁からの政策説明、各種会議への出席、関係者との面会、首脳外交など、幅広い役割を担っています。

また、日本を取り巻く環境は大きく変化しています。頻発する大規模災害、ロシアによるウクライナ侵攻、ホルムズ海峡をめぐる緊張の高まりなど、国内外の危機対応が求められる局面は多様化しています。こうした時代において、総理大臣が国家戦略、危機管理、首脳外交などの重要な役割をどのように果たしていくべきかは、今後の官邸マネジメントを考えるうえで重要な論点です。

本研究では、総理大臣の多忙さを単なる個人の働き方の問題としてではなく、国益に資する官邸マネジメントの問題として捉えます。今後、国内外の事例調査や関係者へのインタビュー等を通じ、総理大臣の時間の使い方をめぐる論点を整理し、望ましい官邸マネジメントのあり方について検討を深めていきます。

本研究で検討する論点

  1. 総理大臣は、国家戦略に関する判断や、その戦略を実行するための首脳外交など、総理大臣にしか担えない役割に、より多くの時間を割くべきではないか。
  2. 総理大臣が国の最重要事項について適切な判断を行えるよう、休息の時間も含めた意思決定環境を整備すべきではないか。
  3. そのためには、国会運営や官邸運営のあり方をどのように見直すべきか。
  4. さらに、多忙な総理大臣を支える生活インフラやサポート体制をどのように整備すべきか。

今後の予定

NXJIリサーチでは、本研究の成果を四半期レポート「季報(仮)」第1号として取りまとめ、2026年8月末を目途に公表する予定です。

NXJIリサーチについて

NXJIリサーチは、一般財団法人ネクストジャパン・イニシアティブ(NXJI)のシンクタンク部門です。日本の政策立案の質の向上を目指し、長期最適・全体最適・グローバルな視点に基づく政策研究・提言活動を行います。

NXJIはこれまで、次世代の政治リーダー育成プログラム「令和政経義塾」の運営等や書籍の出版等を行ってきました。NXJIリサーチは、同プログラムとも連携しながら独自の政策研究等を通じ、研究と実装をつなぐ政策エコシステムの形成を目指します。主な活動として、四半期レポート「季報(仮)」の発行、政策シンポジウムの開催、政策テーマごとの分科会運営、若手政策人材の育成などを予定しています。